試験概要について
NST専門療法士の試験概要を紹介します。受験資格や試験日程、難易度などをしっかり把握した上で資格取得に取り組んでいきましょう。
受験資格
NST専門療法士の試験は誰もが受けられるわけではなく、一定の条件をクリアしなければなりません。まず、認定の対象となる国家資格を有している必要があります。具体的には、看護師、薬剤師、管理栄養士、作業療法士、理学療法士、歯科衛生士、臨床検査技師、診療放射線技師のいずれかの資格が必要です。その上で5年以上勤務し、栄養サポート業務の経験が求められます。また、NST専門療法士の認定を行う日本静脈経腸栄養学会が主催する学会に参加することで得られる単位の取得、認定教育施設における実地修練の修了が必要です。
これらの条件のどれか1つではなく、すべてに該当していなければなりません。准看護師や栄養士の場合、申請時に看護師や管理栄養士の資格を取得しており、これまで働いていた期間が上記の条件に当てはまる場合には受験可能です。
形式や料金
試験内容はマークシート方式で全80問です。あらかじめ明確な範囲や科目が指定されているわけではありません。NSTに関連する幅広い知識の中から出題されるため、受験対策セミナーやハンドブックを活用して勉強するのがおすすめです。
受験料は10,000円で、専用の払込票で納付します。納付受領書が申し込みの段階で必要となるので、紛失には注意が必要です。合格後は、認定料として20,000円を支払います。
実施時期と申請書類
試験は年1回、11月の第1週に実施されます。時間帯は13:00~15:00の2時間であることがほとんどです。申込期限は7月いっぱいであることが多いですがそれに限りませんので、受験する際はしっかり確認し、期限に遅れないようにしましょう。
また、必要な申請書類の数が多いので注意しましょう。受験申請書や履歴書だけではなく、国家資格免許証の写しや臨床実地修練修了証明書、症例報告書、取得単位確認票、日本静脈経腸栄養学会学術集会参加証の原本などが必要です。日本静脈経腸栄養学会のホームページからダウンロードできる書類が多いので忘れずに準備してください。
難易度
難易度についてですが、受験者数や合格者数などを発表していないため、正確な数字は分かりません。ただし、合格者の受験番号などから計算したところによると、合格率は6~7割ほどです。最低合格ラインは正答率60%です。受験資格のハードルは高いですが、しっかりと対策を行えば試験の難易度自体はそこまで高くありません。