栄養療法の治療内容

近年注目されている治療法

治療の内容について

医療施設で栄養療法を実施する場合の、具体的な治療の流れを紹介します。人間の細胞を構成している分子のバランスを整えるためには必要な栄養素をバランスよく摂取する必要がありますが、それを食事の改善だけで行うのは困難です。

治療の内容について

サプリメントの至適摂取量とは

食事の改善と同時に行うのが、サプリメントの摂取です。上手に取り入れることで、体内の分子バランスを整えていきます。ただ栄養素を摂取するのではなく、個々で異なる至適摂取量を把握しなければなりません。そうすることによって効率的に自己回復能力が高まり、病気の改善や予防に対して効果を発揮するのです。栄養療法においては所要量より至適摂取量が重要です。なお、至適摂取量とは「その人にとって最適な量」という意味です。細胞の機能は細胞を構成する分子や酵素、ホルモンなどの濃度によって決まります。しかし、細胞が最適な活動をするために必要な分子の濃度は人によって異なります。その人にとって最も細胞が優れた状態で機能するために摂取すべき栄養素の量が、至適摂取量です。
誰にでも一定量の栄養素を与えればいいというわけではなく、至適摂取量を見極めた上で治療を進めていくことが大切です。

治療の流れ

栄養療法を実施する際の治療の細かい流れは医療機関によって異なりますが、大まかな流れは同じです。まず、来院した患者に問診表を記入してもらいます。既往歴や現在の症状を確認し、アレルギーの有無や使用している薬などの情報を得ます。記入漏れがないように注意しましょう。
そして検査に移行します。血液検査と尿検査は必ず行われますが、その他の検査を行う場合もあります。検査内容が詳しければ詳しいほど、患者に不足している栄養素を知ることができます。結果が出た後は、その内容を基にカウンセリングを実施し、必要なサプリメントを処方します。

検証することが重要

治療が開始した後は、効果の検証を行います。栄養療法において非常に重要な作業です。サプリメントを処方したからといって、必ず状態が回復するとは限りません。定期的に検査とカウンセリングを行い、経過を注意深く観察していきます。もし効果が薄いようであれば、あらためて検査を実施して最適な治療方法を検討する必要があります。栄養療法自体は効果的な治療法ですが、誤ったサプリメントを処方していては効果がありません。また、即座に効果が出るものではありませんので、定期的に検証をした上で最適化していかなければならないのです。

栄養療法についてより詳しく知る