胃腸の改善のために
胃腸の不調を感じた女性が栄養療法を知った体験談を紹介します。ここでは、その方を仮にAさんとしてエピソードを綴っていきます。
胃の不調から始まった
最初、Aさんが感じていたのは胃の不調だけでした。げっぷが頻繁に出たり、胃酸が逆流してくるような感覚が主な症状でした。普段からストレスを感じると胃に不調を感じていたAさんは、仕事が忙しかったこともありいつもの症状が出ているのだろうと思っていました。一応内科で受診したところ、逆流性食道炎と診断され胃酸抑制剤が処方されました。しかし、それからしばらく内服を続けていても状態が回復せず、きちんと検査をしたほうがいいと感じ、病院へ連絡しました。ですが、Aさんの症状は優先度が低い軽度の症状のため、内視鏡検査の予約がすぐにはできませんでした。それからまたしばらく経ちようやく検査を実施したところ、胃や食道には異常が見られませんでした。胃酸抑制剤の使用を中止しましたが、それまでAさんは不要な薬を長い間内服していたことになります。
腸にも不調を感じる
その後すぐに腸の不調を感じるようになりました。便秘やガスの症状が、日ごとに悪化していったのです。今考えれば、不要な薬の内服を早めに中止していればここまで症状が悪化しなかったかもしれないとAさんは語ります。胃腸の不調に加え、体全体の倦怠感を感じるようにもなってきました。Aさんなりに考えた結果、乳製品の不耐性かもしれないと思うようになりました。実は、Aさんは仕事の関係でヨーロッパに住んでおり、以前よりも乳製品の消費量が多くなっていたのです。
そこで血液検査を受けたところ、案の定ラクトース・グルテン不耐性であることが判明しました。以前までは問題なかったものが、腸内環境が悪化したことで食物不耐性を起こしていたのです。そこから、乳製品や小麦製品を避けるようにしました。
栄養療法に出会う
ある日Aさんは自分と同じように薬の副作用が原因で過敏性腸症候群になった経験がある人に出会います。その人は抗生物質による長期的な治療を行っており、その過程で発症しましたが、栄養療法(オーソモレキュラー療法)によって症状を改善できたと言います。そこで初めてAさんは栄養療法を知ります。しかし、当初Aさんは栄養療法に対して懐疑的でした。一般的な治療への信用を捨てきれず、様々な検査を受けました。ところが、どの病院で検査しても胃腸に問題はないと診断されました。それどころか、内視鏡検査時に飲む緩下剤が胃腸にダメージを与え、状態は悪化する一方でした。
そこでAさんは栄養療法に取り組むことを決めました。自分でも色々と調べ、エビデンスに基づいた治療法であることも分かったため、安心して取り組むことができました。徐々に効果が出て、今はまったく問題のない状態にまで回復しました。