まずは概要を紹介
近年注目されている栄養療法について、基本的な情報を紹介します。食事改善やサプリメントの使用によって生命活動に必要な栄養素のバランスを整えることで、健康を維持する療法です。人間に元来備わっている回復能力を活性化する根本的治療です。そのため、薬による治療とは異なり人体への負担がありません。治療においては経過を注意深く観察し、最適化しながら進められます。欧米では古くから取り入れられており、がん治療などにも効果があるとされています。
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食事療法や投薬治療との違い
栄養療法とよく間違えられるのが食事療法です。栄養療法は不足する栄養素を食事改善やサプリメントで補い、栄養バランスを整えることで健康を維持するものです。それに対し食事療法は、疾患に合わせる形で食事の調整を行います。高血圧になった人が塩分を調整する、といったように後手に回る療法です。また、栄養療法は薬による治療とも大きく異なります。薬は病気の治療に対して絶大な効果がありますが、副作用のリスクがあります。それに対して栄養療法は人体に負担をかけない治療法です。
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がん治療の分野でも注目されている
栄養療法はがん治療の分野でも注目されています。がん細胞は摂取した栄養素をエネルギーにして活動するため、失われた栄養素を補わなければ状態が悪化していきます。がんになると代謝異常に陥り、体重が減少していきます。筋肉量の低下は日常生活だけではなくがん治療におけるあらゆる場面で多大な影響を与えるため、食い止める必要があります。そこで注目されるのが、魚などに多く含まれるEPAという栄養素です。これをサプリメントなどで効果的に摂取することで、がんの進行を抑えられます。
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