まずは栄養療法とは何かを知る

近年注目されている治療法

栄養療法とは?

まずは栄養療法とは何かについて知りましょう。栄養療法は、分子整合栄養医学に基づいた療法で、海外では「オーソモレキュラー療法」とも呼ばれています。

栄養療法とは?

具体的な内容

海外における栄養療法の歴史は古く、1960年代から幅広い領域で実践されてきました。うつ病や発達障害、パニック障害などの分野において用いられ、多くの実績があります。欧米から始まった療法ですが、近年は日本独自の発展を遂げた栄養療法が研究されています。分子整合栄養医学では多くの病気や症状は体内の栄養バランスの崩れが原因であると考えられています。人間の身体組織は60兆を超える細胞から構成されており、それぞれの細胞は食事によって得た栄養素が入れ替わりつつバランスを保ちながら成り立っています。そこに、食生活の乱れや強いストレスが加わることで代謝異常などが発生し、栄養バランスが崩れることで体調不良を引き起こします。この細胞の乱れを、食事改善やサプリメントで治していくのが栄養療法です。
栄養療法では、薬による治療を行いません。可能な限り体への負担が少ない方法で健康を保っていきます。人間に元来備わっている自己回復能力を促進する作用もあります。日頃多くの方が使用している薬剤は、あくまで対処法として用いられるため副作用などのリスクが伴います。そういったリスクがなく、人間に備わった能力を活性化させることで回復を促す栄養療法は、根本的治療とも言えるでしょう。

生活習慣を整える

栄養療法にはいくつかのルールがあります。まず、食品の組み合わせを考慮して消化器官の不調を改善し、食品に対する体の反応を見つつアレルギーを克服します。そして、有機食品などの栄養価の高い食事を中心に摂取し、食品添加物の多い食事を極力なくし、毒素を抜きます。そうすることで本来の自己回復能力が活性化し、より体内の毒素が抜けやすくなります。また、腸内細菌のバランスを整え、ビタミンやミネラル、アミノ酸などの人体に欠かせない栄養素を吸収しやすい状態にします。そのためには、サプリメントを用いながら負担のかかっている器官をサポートする必要があります。
こういった習慣を身につけ、日頃の生活に取り入れることで健康を維持していきます。現代人は食生活が乱れやすい傾向にあります。動脈硬化や高血圧などの心疾患の多くは、食生活の乱れや運動不足から起きます。ストレスのない生活とバランスの取れた栄養摂取を目指す栄養療法は、生活習慣に問題の多い今こそ注目されるべき治療法です。

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